公益社団法人 東京都教職員互助会

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教育研究グループ支援(研究成果報告)

外国につながる生徒の高校進学研究


代表者:角田 仁(ツノダ ヒトシ)
学校名:都立小山台高等学校

研究テーマ

平成22年7月1日から平成23年3月31日まで

研究の概要

法務省によれば、日本全国における外国人登録数は218万人を越え、外国人労働者の受け入れが増えるとともに、当事者と家族の定住化が一段と進み、国際結婚も増加し、国籍は日本でも、外国につながりのある子どもたちが着実に増えていることがわかった。

この状況は一時的なものでなく、日本社会を構成するメンバーそのものの構成が変化し、多様化していることが理解できた。この状況は、多文化共生の社会の到来、もしくは移民社会への移行といってよいと考えられる。しかし、このような変化に対して、日本社会はとくに教育、社会保障、医療などの分野での対応が遅れているのが現状である。

学校教育においては、これまでも小・中学校に入ってきた子どもに対しての日本語支援・教育の不十分さや、高校入学時の進学率の低さ(全国平均で50%以下)など様々な問題がすでに指摘されていたが、実際に東京都においてもその実態が明らかになってきた。

とくに中学生段階で来日した日本語を母語としない子どもたちは、来日して短期間のあいだで、日本生まれの子どもたちと同じ条件で高校入試を受けることは実に大きなハンディとなっていることがアンケートによって把握できた。

具体的には、外国につながる生徒の高校進学について、実際に支援している「日本語を母語としない親子のための高校進学ガイダンス」をケース・スタディとして取り上げ、外国につながる生徒の高校進学について研究してみた。

このような現状と課題の中で、文部科学省も新しい教育指針を発表しており、高校入試の改善等について提言を行っている。
今後の課題は、教育方針や地方自治体がどう取り組むことができるかにかかっている。

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