公益社団法人 東京都教職員互助会

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教育研究グループ支援(研究成果報告)

世田谷泉高校物理研究会

研究テーマ

研究期間:平成24年4月1日 から 平成27年12月30日 まで

研究結果の概要

1. 実験のねらい

高校生にとって物理は難しく、選択したくない教科の上位を占める。本校はチャレンジスクールである。小中学校で不登校の経験がある生徒が多い。それ故に私は強く思う。入学してきたからには、なんとか学校を続けてほしい。そういう中で子どもたちにとって、「わかりやすい」「授業が楽しい」「学校に行きたくなる」そういう流れをつくれるインパクトの強い実験方法を考えた。今回は物理実験だけでなく他の使い方、特に生物の授業にも関連付けた使用方法を紹介する。

2. 夢のマシーンの使用の経緯
  1. 本実験器を組立て、生徒2人をのせ、扇風機で回転させ以下の実験を行う。
    *慣性、作用反作用→Fig.1
    *エネルギー保存の法則の体験的実験→Fig.2
    *地球磁場を利用した電磁誘導の実験→Fig.3
    *大カードに周期表の元素記号を描き、それを周りに立て掛け、回転する本実験器上から見る。
  2. 生物基礎への応用
    *大きな模造紙に細胞小器官の図およびDNAの二重らせん構造(Fig.4)を描き、本実験器に乗って見る。核、葉緑体、ミトコンドリア、リボソーム、DNA二重らせん構造図も併合させて描く。それを本実験器にのって回転しながら見ることで復習の一環となる。
3. 生物基礎を受講している生徒に対してアンケートを行った

Fig.4にある大きな核~DNAまでの絵図を本実験器に乗り回転しながら見て学ぶ。

4. 結び

本実験器が物理、化学(昨年発表のpart-2)だけでなく、生物分野にも十分に応用できることがわかった。生物基礎の授業でも夢のマシーンに乗りたいという強い希望が多かったので、今回、本実験器に乗って周回しながら細胞小器官を見る実験を行った。短時間の実験だったが、生徒の満面の笑みを多く見ることが出来て本当に嬉しい。実験、作図など様々協力してくれた生徒の皆に、そして互助会からの心温まるご支援により本実験器の多様な使い方を、余裕を持って考案できた事に深く感謝する。

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