公益社団法人 東京都教職員互助会

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教育研究グループ支援(研究成果報告)

墨田区立中川小学校校内研究

研究テーマ

研究期間:平成27年4月1日 から 平成28年3月31日 まで

研究結果の概要

1. 研究主題について

(1)主題設定の理由

本校では、平成22年度から平成24年度まで、表現力の向上を目指して国語科の研究を行った。その結果、自分の思いを表現できる児童が増えてきた。しかし、区の学力調査の平均正答率では、本校の児童は「表現・処理」、「知識・理解」についての問題把握や数学的な考え方を問う問題に対しての正答率が低い傾向にあることが明らかになった。授業場面においては、自力解決や比較検討する際に、答えが分かっていても自分の考えや思ったことを書かなかったり、話さなかったりする場面も見られた。さらに、個々の学力差も大きく、自分の考えや思いを表現するまでに至らない児童もいた。この実態から、国語科の研究で育成した表現する力を算数科へと広げていくことの大切さを痛感した。算数科の学習では、筋道を立てて考えを深めていくことが大切である。見通しをもって解決するまでの筋道を図や式で書き表したり、他者と話し合ったり、共有したりすることで、自分の考えを分かりやすく伝えるための表現力を育てていきたいと考えた。これらのことから、算数的活動を通して既習事項を生かし、自分なりに解決できる児童、および自分の考えをいろいろな方法で表現できる児童を育成するため、平成25年度から2年間、研究主題を「自分の考えを表現できる児童の育成~算数的活動を通して~」として算数科における表現力の育成に取り組んできた。

2年間の研究の成果として、既習事項から解決の手立てを思い出したり、見つけ出したりして自力解決できる児童が増えてきた。また、1時間ごとに見開きでノートを作っていくことによって、ノートの書き方が定着し、言葉や図や式などを使って自分なりの考えを表現できるようになってきた。しかし一方で、互いの考えを発表し、それをもとに話し合ったり、共有したりすることで、自分の考えを分かりやすく表現し伝えることが苦手な児童が多いことが明らかになった。

そこで今年度から2年間、墨田区教育委員会研究協力校として、発表・検討の場面に重点を置き、副主題を~学び合い活動を通して~として研究をすすめることとした。自分の立場を明確にすることで、誰に対して発表しているのかを認識させ、それにより子どもたち同士での学び合いを深めさせることを通して、自分の考えを表現できる児童を育成する。

2. 研究の概要

(1)研究の方法

  1. 今年度の校内研究年間計画・研究構想について提案、分科会での検討
  2. 講師による示範授業による研修
  3. 研究構想についての検討
  4. 児童の学習状況調査および意識調査の実施と考察
  5. 低・中・高学年分科会で研究授業案の検討
  6. 研究授業11回(算数科全9回、及び図画工作科・音楽科)
  7. 研究の成果と課題の検討

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