平成23年1月5日、児童精神科で有名な都立梅ケ丘病院で院長を勤められた市川宏伸先生を招いて、講演会「先生が知っておきたい発達障害」を開催しました。いま、全国の特別支援学校では教室が不足しているといわれていますが、通常学級でも「気になる子は確かに多い!」というのが実感です。満員となった講演会場を見て、同じ悩みを抱えている先生方が多いのだと、あらためて実感しました。
講演の最後に市川先生は、「どの子も幸せになるために生れてきた」と優しいメッセージを参加者に残してくれました。
参加者アンケート集計(回答数225人)
Q 学校やクラスに発達障害などで気になる子どもがいますか?
「いない」との回答は、わずか2名で99%の回答は「いる」との結果となりました。
Q 先生がお困りのこと、又は、何が問題だと思いますか?(複数回答)
【1】当該の保護者の理解不足(105人)
【2】対応の仕方がわからない(94人)
【3】社会的な支援・連携が十分でない(77人)
【4】境界が分かりにくい(74人)
【5】他の保護者の理解不足(55人)
【6】教職員同士の協力が不足(42人)、となりました。
当該の保護者の理解不足をあげる声が多かったが、“うすうす分かっているが認めたくない”といった親の複雑な心情の一端を表しているのかもしれません。
その他の回答としては、
・通常学級の一般教員が特別支援教育に関して理解が不足している
・SSTなどの実際の指導法の研修がない
・校内の人手不足、クラスの人数が多すぎて目が届かない
・周囲の児童・生徒にどのように理解させるか といった声がありました。
講演会スライド
市川先生のご厚意により、講演会で使用したスライド資料を講演会に参加できなかった会員の皆様も閲覧できることになりました。会員専用ページにPDF形式でファイルを保存してありますので、関心のある方はご覧ください。