災害発生時のこころのケア その5
東日本大震災・教職員のメンタルヘルス支援(第4班)
経営企画部企画財政課長 松浦 宏明
私たちは、今回第4班として、4月26日から28日の日程で気仙沼市を訪れました。
新聞やテレビなどの報道を通じて拝見しておりましたが、実際に目の当たりにした被災地の光景は想像を絶するものがありました。
一方で、復興に向けた歩みは着実に進んでおります。震災から1か月あまりですが、各小中学校では授業が再開されました。学校の状況は、体育館や教室が避難所になっていたり、グラウンドに仮設住宅の建設が進められていたり、当然のことながら、日常とは全く程遠いものです。
しかしながら、学校にいる子どもたちは元気いっぱいで、支援のために訪問した我々が逆に勇気づけられました。
教職員の方々は、今後の見通しがなかなか立てられないことなどから不安を抱えていらっしゃるようではありましたが、学校が再開したことにより、一時的に震災のことを忘れることができ、生活にハリが出てきたとおっしゃる方もいらっしゃいました。
平時でも多忙な教職員の皆さんですが、厳しい状況の下でも何とか学校を運営していこうと、労を惜しまず取り組まれている姿に頭が下がる思いをしました。
そんな方々に対して、今回の我々の訪問が少しでもお役に立てたとしたら、こんなに嬉しいことはありません。
ある校長先生は、例年であれば年度当初に開催している「転入職員の歓迎会」を実施できていないことを非常に気にされていました。
この状況下で何を不謹慎な・・・と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、こうしたインフォーマルなイベントを通じて、組織としての一体感が醸成され、仲間同志の支え合いに繋がっていくのではないでしょうか。
そのようにお話される校長先生の眼差しからは、教職員の方々に対する温かい気遣いが溢れているように感じました。
今回の訪問を通じて、教職員のメンタルヘルス支援に対するニーズは高いと実感いたしました。
現場の担い手である教職員の方々をサポートするため、微力ではありますが、引き続き尽力してまいりたいと考えております。