公益社団法人 東京都教職員互助会

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お知らせ

ふれあい感謝状21受賞者 活動報告

第12回ふれあい感謝状21

善福寺川を里川に

杉並区立井荻小学校 校長 梅津典子

本校は、学校の中に善福寺川が流れています。川の両側に校舎があるためですが、川にやってくる鳥も多く、身近な存在です。しかし、この川は護岸整備のため三面をコンクリートで覆われ、ゴミの投棄や大雨の時には下水の混入もあり、あまりよい状態ではありません。

活動報告平成21年当時の5年生が社会の鴨川の学習を機に、「昔のような里川に戻したい。そのために自分たちができることをしたい。」と言う1人の子どもの呼びかけから、川の側道の清掃活動が始まりました。

活動報告週1回、帰宅した子どもたちが学校に集まります。ボランティア活動、自由参加なので、人数はまちまちです。地域の方たちの支援で作ったおそろいのビブスを着て、ごみ取り用のトングを持って出発します。近くの善福寺公園まで約1時間の清掃活動です。ごみを集め分類することで、大人にも直接訴えたいとポスターを作る広報活動にも広がりました。

活動報告川をきれいにしたいのに、側道の清掃が役に立つのだろうか?と思いましたが、川の専門家から「流入するごみが減り、地域の意識も高まり、役立っている」と聞き、気持ちを新たに頑張っています。

活動報告うれしかったことは、4月に新6年生に1年間の抱負をきくと、「川の清掃活動を続けたい、清掃活動をするのを楽しみにしていた」と、子どもたちの方から引き継ぎたいと言う希望が出たことです。こうして、この活動は今でも年度当初に6年生の自主的な判断に任せていますが、「6年生になったらやりたかった。」と希望する子が多く、井荻小の伝統として毎年の6年生に引き継がれています。

子どもたちの活動は小さなものですが、地域の環境団体や大学の関係者の賛同や支援を得て、大きなうねりのように広がっています。子どもたちが地域の課題に目を向け、自分が動くことで周囲を巻き込み、少しでもよりよい社会へ改善できるという実感をもててもらえる事を望んでいます。

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