台東区立金曽木小学校校内研究
台東区立金曽木小学校
研究テーマ
- 特別の教科 道徳「人の気持ちを想像し、自分事として考えることができる児童の育成」
研究期間:令和5年4月1日から令和6年3月31日まで
研究結果の概要
本校では、令和3年度より上記の研究主題に基づき、道徳についての研究を進めてきた。今年度は3年目に当たり、下記の内容項目について重点的に研究を進めてきた。
今年度の重点内容項目
規則の尊重」…低学年C(10)、中学年C(11)、高学年C(12)
「親切、思いやり」…低・中学年B(6)、高学年B(7)
創立120周年行事と関連させて
「よりよい学校生活、集団生活の充実」…低学年C(15)、中学年C(16)、高学年C(17)
「伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度」…低学年C(16)、中学年C(17)、高学年C(18)を道徳地区公開講座や研究授業で取り組む。
※各学年で取り上げる内容項目、教材について
→重点内容項目は入れつつ、実態や時期に合わせて、選択できるようにする。
成果と課題
1.成果
- 年度は、本校の道徳の研究も3年目になり、教師一人一人の授業力が次第に高まってきていることを感じた。具体的には、教材の提示の仕方の工夫(電子黒板の活用、紙芝居形式、ペープサート形式等)、思考ツールの活用、話し合いの仕方の工夫(3人組、コの字型などの隊形の使い分け)、適切な補助発問など、どの学年も授業のスキルがアップしているように思われる。
- 業の中で、前段と後段のつながりを意識して指導したため、後段での深まりが増した授業が増えてきているように思われる。
- 徳の授業が好きな児童や道徳の時間を楽しみにしている児童が増えた。コロナ禍が明けて児童間での交流が活発になったことで、友達の意見を聞くことが好きな児童も増えてきている。自己の振り返りもできるようになってきている。
- 段で教材の内容について話し合う、後段で自分自身のことについて考えるという授業の流れがパターン化しているので、自分の考えを書くことに慣れてきた児童や、教材文のお話から離れて自分の生活の中で自分事として考えることのできる児童が増えてきた。
- 徳の授業後や生活の中で、道徳の学習で学んだことを思い出す児童が増えてきた。
- 徳の授業をする順番を入れ替えて、今児童たちに考えさせたいことを優先したこともあった。そうすることで、道徳の授業を生活指導にも生かすことができた。
2.課題
- 教材文によっては、価値項目の深まりに差があるので、授業をより深めるために、今後も指導法を工夫していく必要がある。
- 道徳の授業に限ったことではないが、授業中に進んで発言する児童が決まっている。より多くの児童の考えを出させるための手だてをさらに探っていく必要がある。
- 低学年では、アンケート結果だけではうまく読み取れないこともあり、道徳の授業で学んだことがどの程度実際の生活に結びついているか検証する手だてを考える必要がある。
- 道徳授業での意識調査の内容が研究とつながっていない点もあるので、研究に生かしていくために今後も工夫が必要である。