小金井市立南中学校
小金井市立南中学校
研究テーマ
- 別室指導を核とした不登校支援、学習支援の推進
研究期間:令和4年4月7日から令和6年3月25日まで
研究結果の概要
市から配置されていた特別支援教育支援員の退職等により、本校では、令和5年度当初、不登校対策としての別室指導が全く実施できなかった。そこでボランティアを活用した別室指導(見守り)を6月より行い、その後、東京都の不登校対策事業を活用して、配置された校内別室指導支援員を中心に別室指導を本格再開した。
本校では、別室を単なる「生徒の居場所」ではなく、「学習する場所」とし、不登校傾向のある生徒の学習への不安軽減を図ることに重きを置いた。ボランティアの募集、採用を継続するとともに、校内別室指導支援員はボランティアを統括しつつ別室の利用生徒への学習支援を展開し、都の学校と家庭の連携推進支援員事業を活用した家庭と子供の支援員(学校と家庭の連携推進支援員)による不登校生徒自宅への定期的な家庭訪問も実施した。
成果
- 欠席日数が年間30日に至る前に不登校となることを防止できた生徒が相当数いた。
- 引きこもりの兆候のあった生徒2名が、家庭訪問により、週一日ではあるが継続して登校し、別室を利用するようになった。
- スクールカウンセラー(SC)と別室利用生徒の面談を受け、担任も含めた組織的な支援体制が構築されてきた。
- 校内別室指導支援員を中心に、外部人材による別室運営が行われ、大きな教員の負担を抑えた不登校支援が実現できた。
課題
- 不登校状態にある、または不登校傾向のある生徒の別室利用は増加しているが、まだ学校に足が向かない生徒も複数いる。SCとの連携を強化するなど、別室指導が効果的と思われる生徒を的確に把握し、適切な支援を進めていくことが課題である。
- 令和5年度中に、完全な教室復帰を果たした不登校状態の生徒は残念ながらいなかった。小集団学習やICTを活用した在籍学級の授業のリモート参加等、段階を踏んで教室復帰に近付けられるような、多用な支援策を取り入れていく必要がある