東京都学校保健経営研究会
葛飾区立細田小学校
研究テーマ
学校保健経営および学校経営・学校運営・学校教育に関する研究
研究期間:令和5年6月24日から令和6年3月31日まで
研究結果の概要
- 特別支援教育の推進を学校経営の中の重要課題として据え、どのように組織として取り組んでいくかについて、東京都の現状を踏まえた新たな視点を加えて考えることできた。管理職として、あるいは特別支援教育コーディネーターとして、校内全体に何を周知し、何を重要として働きかけていくことが必要であるのかが鮮明となり、各学校の特別支援教育の充実を図ることができた。
- 変化の激しい時代におけるミドルリーダーの育成を中心とした「元気な学校」をつくるための管理職の役割について見識を深め、ファシリテーション、コンフリクマネジメント、心理的安全性を重点として、問う力を身に付け、教職員の士気を高めることを最重要とし、何より、管理職自身が元気である、上機嫌であることが基本であることを常に心において、学校経営を進めていくことができた。
- これまでの保健教育を振り返り、その効果について踏まえながら、今後の保健教育の方策について考えることができた。知識の押し付け、メッセージ疲労を生まない子供たちの真の行動変容を促すための指導や支援について学び、各学校の実態に合わせ、行動変容のためのヘルスコミュニケーション 10 原則(驚き、クイズ、数字、ストーリー、視覚・具体的、メリット・デメリット、情報量、シミュレーション、中学生にもわかるように、受けて)をキーワードとした指導を保健学習や保健指導等に取り入れることができた。
- 各学校の事例研究を実施したことで、より具体的に応用行動分析学を生かしたスーパービジョンをもとに、不適切な行動をする子供たちのその行動の背景を知り、より良い対応を具体的に学んでいくことができた。応用行動分析学の3つの原理(強化、弱化、消去)をもとに、子供たちへのアプローチを検討し、不適切な行動を減らし、よりよい行動を増やしていく具体的方策を、現場の子供たちをイメージしながら検討したことで、即実践に生かすことができた。
- それぞれの学校におけるOJTの成果と課題を共有し、今後のより良いOJTについて協議を深めることで、各学校での具体的取組への気付きが生まれ、各学校の人材を生かしたOJTのより具体的な方策を考え、次年度の計画立案に生かすことができた。
- それぞれの学校の強みを生かした学校保健委員会について情報交換することで、所属校のリソースを再考し、より子供たちの心身の健康の保持増進に寄与する学校保健委員会の在り方について考え、各学校の実態やリソースを踏まえた学校保健委員会について来年度の計画に盛り込むことができた。
その他特記事項
研究冊子発行10周年を記念し、初代会長や本研究会を牽引したり、支援してくださったりした方をゲストとして座談会を行い、これまでの本研究会の成果と課題、今後の研究のあり方について、意見交換をした。