公益社団法人東京都教職員互助会 三楽病院

部門

看護部Nurse

看護師クローズアップ

常に他者の気持ちを想像し
新たに発想をし続ける

看護副部長

病棟師長

間原
Q1
現在の部署紹介と業務内容を教えてください

現在は看護副部長という役職と7階東病棟の病棟看護管理者(師長)を兼務しています。看護副部長の業務内容は病棟部門担当・業務担当副部長として、看護部長を補佐するかたちで、目まぐるしく変化する社会情勢の動向に合わせて柔軟に対応した看護部運営を行なっています。
師長として勤務している7階東病棟は、37床の急性期病棟であり、当院が得意としている脊椎手術の専門病棟です。私の病棟は看護師経験30年以上のベテランから今年の春に卒業した新人まで幅の広い世代の看護師が男女合わせて25名配属されています。活気のある職場で、毎日忙しさの中にも笑顔が絶えない明るい病棟です。私は日常のスタッフとのコミュニケーションがとても大切だと思っています。常に風通しの良い職場を作っていきたいということを意識しながら管理業務を行なっています。

Q2
看護師を目指したきっかけを教えてください

私が看護師免許を取得した時代は、まだ女性が「看護婦」、男性は「看護士」という免許でした。この業界は今では男性も徐々に増え、一般的にも認知されていますが、その当時は男性が看護を行うことは社会的にも違和感を持たれていた時代でした。私自身も看護の世界に男性が存在していることを認識していませんでした。
私は、子供の頃より医療系の職業には興味を持っていましたが、高校を卒業する時点では具体的に将来の進路について考えていませんでしたので、何となく大学受験をしました。その結果は当然うまくいかず浪人することになってしまいました。その浪人中に、たまたま三楽病院で短期間のアルバイトをしたことがありました。当時の看護部長とのお話をしている中で、「あなた看護士に向いているんじゃないかしら・・・?」という一言がきっかけで私が看護師を目指すことになりました。この言葉は自分の中で「人と関わる仕事がしたい。」という気持ちを自覚させてくれた言葉で、そこからいろいろと周りの人たちから情報を得ながら、看護の世界に男性もいることを知りました。当時の看護部長は不思議なくらいとても親身になってくださり、私が入学できそうな学校(当時は男性が入学できる大学や専門学校が限られていました)の資料やパンフレットを取り寄せてくれました。私はその流れに身を任せるようにこの道に進むこととなり、今振り返ると人生の転機を与えてくれた私にとってとても偉大な方です。とても感謝しています。

Q3
現在の男性看護師を取り巻く環境、その変化について教えてください

私が看護師を目指した頃と比べると、ずいぶん男性は増えています。現在、三楽病院には私を含めて5名の男性看護師が在職しています。
まだまだマイノリティですが、私の病棟で患者さんと話している中に、「担当してくれた男性看護師が優しくて気持ちが穏やかになりました。何だか笑顔になっちゃいました。」といった言葉をもらうことがたびたびあります。またスタッフ同士の会話や表情をみていても穏やかな空気を感じます。これも男性看護師がいる効果なのかなと思っています。まだまだバランスが良いとは言えませんが、全病棟に複数人ずつ男性看護師が配属されると看護部全体の空気が良くも悪くも変わるような気がします。また様々な年代の男性看護師が増えることで男性が育児休業を取るようなことがあると、より風通しの良い職場風土づくりとなると思います。それがこれからの人材のあり方と働き方であり、多様性だと思います。

Q4
三楽病院の男性看護師に期待される役割とはどんなことがありますか?年代別に教えてください

男性看護師の年代別の役割はとても難しい質問です。
私が入職した当時と比べて明らかに患者さんは高齢化しています。高齢化すると介護力が求められます。それはきめの細い部分と筋力を使うような力が必要です。病棟においては患者さんに安心感を感じてもらえるような支える腕力が年代を問わず男性看護師が得意とする部分なのではないかと思います。しかし男性看護師は筋力勝負だけではありません。男性・女性問わず自分が得意と感じる部分を役割として活かせていければ良いと思います。私は、看護とは常に他者の気持ちを想像し、新たに発想をし続けることで発展していくものだと思っています。他者とは患者さんだけではなく、患者さんのご家族や私たちと一緒に働く多職種のことです。
私は以前、数ヶ月間にわたって認定看護管理者教育課程研修に行かせていただき、他施設で管理職として働かれている男性看護師数人と一緒に勉強する機会がありました。やはり大きな大学病院などにおいても割合的に男女比としては男性はマイノリティです。男性管理職看護師と多く語っていく中で、さまざまな考え方や発想があり、それを行動にうつす力のある男性管理職看護師から刺激を受けました。既存の考え方にとらわれず、新たな発想と行動力が未来の看護を発展させられるのではないかと感じました。患者さんと関わる現場での経験を積んで、将来管理職を目指すような男性看護師が増えることを期待しています。

Q5
今後、どんな人と一緒に働きたいですか?

一緒に働きたい人物像は
「 誠実な人 」、「 ヒトとモノに優しい人 」です。

Q6
三楽病院での勤務年数はどれくらいですか?

勤続年数は28年です。新卒で入職し、外科系急性期病棟に配属されました。そこで2年間勤め、3年目に整形外科病棟に異動し、その後内科病棟の経験を経て放射線科・消化器内視鏡センターへ異動となりました。当時当院の大きなミッションでもあった電子カルテの予約システム構築に力を入れていました。また消化器内視鏡センターでの経験を活かして、現院長の和田先生から推薦をいただき消化器内視鏡技師の資格を取得することになりました。
キャリアとしては、放射線科・消化器内視鏡センター時代に主任看護師、師長へ昇任しました。師長として、その後整形外科外来を2年間経験し、現在の7階東病棟へ異動となりました。異動歴は特に性別によって差はないと思いますが、当時は男性看護師は私一人でしたので、各部署では周りの方々から細やかな配慮をしていただいたと感じています。大変感謝しています。

Q7
看護師の勤務条件、待遇などにどの程度満足していますか

当院の勤務条件・待遇に全く不満はありません。とても健全な病院に勤めていて幸せです。

Q8
管理職の立場からみて、今後の課題はなんですか?

「解決すべき課題に向かって行動すること」が課題です。少しわかりにくい表現ですが・・・、2020年全世界を脅かした感染症が医療に及ぼした影響は甚大であり、当院においても社会の動向に応じた変化を迫られました。看護部は200人以上の大きな組織ですので、変化をさせるためには大きなエネルギーが必要です。これからも社会の変化に応じた柔軟な対応や変化が求められます。変化を求められたときに問題(障害)となっている因子は何かを察知することが必要ですので、常に問題の本質を見つけられる視点と視野を身につけていたいと思っています。
またある程度未来を予測して、どのような方向性になるのかを想定しておく必要があると思います。そのためには正しい情報の収集と決断(判断)のタイミングがとても重要だと感じています。常に連続した決断を迫られているトップマネージャーである看護部長をお支えするためにも、日々の情報や社会の情勢を察知しておきたいと考えています。

Q9
今後の目標

課題は常に存在していますので、その課題を一つひとつ解決することが目標でもあります。目標を設定するときは常にポジティブに捉えた目標になるように意識しています。
私が考える看護部全体としての目標は、常々思っていることですが、「個々の成長と組織の成長を促進する」だと思っています。持続可能な組織であるためには、常に成長し続けていなければならないと思っています。組織の成長とは前述したように、社会情勢の動向に合わせて柔軟な変化が可能な組織を指しています。組織が成長し続けるには個々(ヒト)の成長が不可欠であり、常に連鎖しているものだと思っています。そのための環境を作っていくことが目標です。

Q10
中途採用の方へ、メッセージをお願いします。

三楽病院は「スーパーピュアホワイト病院」です(笑)。福利厚生面はもちろんですが、待遇面・教育面もしっかり行なっています。規模は大きくない分、他部署・多職種の顔が見えるアットホームな雰囲気の病院です。
一度三楽病院にハマると抜けられなくなる沼のような心地よい病院です(笑)。ぜひ一緒に働きましょう。

Q11
新卒採用の方へ、メッセージをお願いします

2021年度は「特別中央研修プログラム」というコロナ禍で思うように実習を行うことができなかった新卒看護師に2ヶ月間いろいろな病棟を体験できる形で研修を行い、部署配属は6月からとしました。これは配属後の不安が少しでも緩和できるように企画しました。実際このプログラムを行ってみて、新卒看護師も指導担当している先輩看護師のどちらも好評でした。
初めての社会人、そして看護師としての第一歩を私達にサポートさせてください。お互い一緒に成長していきましょう。

看護副部長

病棟師長

間原