公益社団法人 東京都教職員互助会

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教育研究グループ支援(研究成果報告)

府中市立府中第四中学校

研究テーマ

研究期間:令和6年3月24日から令和7年3月31日まで

研究結果の概要

本研究会の目的は、社会科授業実践の報告・議論を通して、社会科授業実践を中心に教師の力量を向上させることである。

本研究会の方法は、実践報告から会員・大学教員(実務家教員や研究者教員)、ゲスト講師(社会科教育を専門とする大学教員)とともに議論することである。

本研究会の意義は、「ダブルループ学習」を念頭に置くことで、「ねらいについての議論」、教科観の問い直しを行うことにより、授業作りを変革させる可能性があり、今後の社会科教育実践について批判的に検討できることである。また、多様な大学教員が入ることで経験的な支援や理論的な支援があり、先行研究を踏まえて実践の意味・意義が明らかになり、授業改善の視点を得られることである。

本年の研究は、「ダブルループ学習」に基づく授業検討の方法について考えることに主眼を置いた。議論を進める中で、どのような論点を設定すれば「ダブルループ学習」になっていくのかを考え実践した。

参加者からの質疑を中心とした会と論点を主催者から積極的に提示した会があった。参加者からの質疑のみを扱うと、経験則からの意見が中心となり、指導技術に関する意見や代替案の提案は出るものの、「観」を反省的に吟味したり省察したりすることにはつながらないため、「シングルループ学習」に留まることになった。一方で、論点を積極的に提示した会では、「観」を他者と比較する場面や省察が進んだ教員もおり、省察が進んだ教員は拡張された「観」に基づくとどのような授業実践が可能となるのか、考察する礎が築けていた。

論点の例として、①発表された授業の良さ(意義)は何か、②授業の目標は、社会科の目標にどのように位置付くか、③同じ単元でどのような授業ができそうか(他の授業の可能性を探る)、を主なものとしながら流動的に設定した。

本研究では、「ダブルループ学習」を進める上で必要となる論点について先行研究をもとに抽出し実践した。「観」を省察することにつながった教員もいたが、各教員の省察の中身などの成果について研究することはできていないので今後の課題としたい。

その他特記事項

謝辞

今回「教育グループ支援」により、オンライン用のカメラ、講師の先生方への謝礼を行うことができ、充実した研究会となりました。特に、大学教員が入ることで他の研究会との差異があり、研究の可能性を感じることができました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。

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