公益社団法人 東京都教職員互助会

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お知らせ

ふれあい感謝状21受賞者 活動報告

第14回ふれあい感謝状21

東京都立葛飾ろう学校

本校は聴覚に障害がある生徒が通う聴覚障害特別支援学校として、全国で唯一、調理師が取得できるコース「高等部専攻科生産システム類型食物系」が平成17年から併設され、全国から希望者が集まっています。聴覚に障害のある生徒が、調理の世界で自信をもって働いていけるための力を、専攻科の2年間で育てるために様々な取り組みを実践しています。

「地域とともにあるレストラン『かつろうキッチン』」を生徒主体で月1回営業し、100食程度提供しています。お客様をはじめ、保護者や卒業生の協力、地域ボランティアの支援のおかげで実践的な学びの場となっています。また、月に1回地域向けに行う菓子販売も生徒が接客を担当し営業しています。販売活動を通じて、地域への理解啓発の一翼を担っています。料理の全国大会にも出場し、福井県主催の全国高校生食育王選手権大会では、「第15回食育王」に選ばれるなど好成績を収めています。ろう学校を飛び出し、健常者との交流の中で、視野を広げ、コミュニケーションの力を高めています。

大会を通じて出会った、三重県立相可高等学校、北海道三笠高等学校に遠征し、運営しているレストランで交流合宿も行っています。これらの取組みの中で、他校の実力を知った生徒の「井の中の蛙だった」という言葉がとても印象的でした。また、本校がある葛飾区の特産品である小松菜をJAと連携してPRしたり、小松菜等を用いた食育の取り組みを保健所で発表したりしています。地域の「こども食堂」では、夕食の提供や、家庭で眠っている食品を学校で回収して寄付をしたり、フラワーアレンジメントで卓上ミニクリスマスツリーを作って提供したりと、地域と連携し社会に開かれた教育活動を展開しています。

こうした出会いを通じた主体的な学びの中で健常者と関わる機会が増え、コミュニケーションの障壁を乗り越える工夫を身に付け、社会での自立を支える力が育っています。今後も、地域連携の新たな可能性を模索しながら、生徒の育成に励んでいきたいと思います。

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