ふれあい感謝状21受賞者 活動報告
東京都立青鳥特別支援学校 ベースボール部顧問(助監督) 水野 亮
本校は、1947年に創設された、全国で最も歴史のある公立の知的障害特別支援学校で、現在は、高等部の普通科と職能開発科があります。
生徒たちの「野球がやりたい」という思いを受け、前身である球技部の頃から硬式野球をはじめ、2023年に硬式野球とティーボールに取り組む「ベースボール部」を創部しました。
硬式野球ができる知的障害特別支援学校は全国でも珍しく、中学まで野球に励んでいた生徒でも特別支援学校高等部に進学すると硬式野球をあきらめなければならない状況がありました。また、様々な理由から野球がやりたくても野球部に入部できない中学時代を過ごした生徒が本校にも在籍しています。
以前より粘り強く交渉していた東京都高等学校野球連盟に晴れて加盟が認められ、念願だった甲子園大会につながる予選に2023年の夏に初出場しました。このときは人数が少なかったため、他の高校と連合チームで参加しました。
2024年の創部2年目は12人になり、単独チームで大会に参加しました。知的障害特別支援学校の単独チーム出場は、高校野球(硬式野球)の長い歴史の中で初めてのことでした。
単独初出場の夏の大会は、0-66で5回コールド負け。一つのアウトをとることがどんなに大変なことか実感しましたが、あきらめずに最後までやり切ったことが大きな自信につながりました。秋の大会も0-66で敗れましたが、チームや個人として着実に成長していました。野球経験が浅い分、伸びしろはたくさんあります。次の大会ではどんな成長を見せてくれるのか楽しみです。
私たち青鳥ベースボール部がきっかけとなり、より多くの学校で野球に挑戦できる環境が整い広がることを願っています。また、スポーツを超えて社会に対しても新たな可能性を示す光となるよう、青鳥ベースボール部はメッセージを発信し続けていきます。
最後になりましたが、多くの方々から御支援・御協力をいただきましたことに、この場をお借りして、心より感謝申し上げます。



