教育研究グループ支援(研究成果報告)
自閉症教育研究会
代表者 山内章
学校名 東京都立清瀬特別支援学校
研究テーマ
- 自閉症の生徒の理解と指導法について
研究期間:平成24年4月1日 から 平成25年3月31日まで
研究結果の概要
1.自閉症に関する基本的理解
日々の授業研究やケース研究などをもとに、自閉症の生徒に関わる際の基本的事項を以下の7点にまとめた。併せて、自閉症教育の最近の動向を制度の面から概観した。
- 障害特性を正しく理解し、一人一人の自閉症の違いを知る。
- 信頼関係を構築する。
- 理解に苦しむ行動や反応も、周囲のかかわり方や状況が引き出している場合もあることを認識する。
- それぞれの行動パターンや認知パターンを尊重する。
- 一時的な教育効果だけではなく、将来の見通しや地域資源の情報に基づいて、長期的な視点に立つ。
- 家庭や関係機関との連携を図る。
- 個人に起因するものだけではなく、環境との相互作用を重視する。
2.ライフステージから見た自閉症教育
これは、本研究の成果の発表の一つとしても位置づけた講演会(平成24年8月29日 講演テーマ:「高等部から見つめる自閉症教育 ~ライフステージに応じた指導の充実~」 講師:山内章 会場:都立板橋特別支援学校)の内容の一部である。
報告書では、小・中・高・卒業後の各段階の指導のポイントについて、その要点をまとめた。
自閉症の指導Q&A
日々の授業研究やケース研究を踏まえて、自閉症指導において教師がぶつかるであろう課題を、Q&A方式でまとめたものである。紙面の関係で、報告書では代表的な以下の2項目について掲載した。
- Q1
「授業中、大きな声を出したり、状況に関係のない事を言い出したり急に離席することがあります。どうすればよいでしょうか。」 - Q2
「行事への参加が難しく、参加しても途中で混乱してしまうことがあります。どうすればよいでしょうか。」
【その他】
本実践と研究は、前任校の東京都立板橋特別支援学校で行ったものである。