教育研究グループ支援(研究成果報告)
研究推進委員会
研究テーマ
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自分の考えをもち、わかりやすく伝え合うことのできる児童の育成
―説明的文章を「読むこと」の指導を通して―
研究期間:平成29年4月3日 から 平成30年3月30日 まで
研究結果の概要
仮説Ⅰ:「読みの基礎力」を高めるとともに、「椚田流説明文指導法」を用いて指導すれば、自分の考えをもち、それをわかりやすく伝え合おうとする児童が育成できるであろう。
仮説Ⅱ:教材に合わせて交流の意図を明確にし、形態を工夫すれば、自分の考えをわかりやすく伝え合うことのできる児童が育成できるであろう。
研究結果<成果>
仮説について
「読む活動の類型」を用いて指導することで、自分の考えをもつ児童の育成に近づけた。また、意図を明確にしたペア交流や全体交流をもたせ、根拠を明確にするよう意識させることで自分の考えをわかりやすく伝え合う児童が育ちつつある。
仮説に基づく手だてについて
- 「読む活動の類型」に基づいて重点課題を明確にし、構成について考える時間を意図的に単元計画に組み込み、一単位時間の展開方法の基本を明確にしたことで、児童が自分の考えを叙述や資料を根拠にしてもつことができつつある。
- 手だてが明確化したことにより、児童が自分の考えに根拠をもつことができ、自信をもって交流することが増えた。
- 読み方を類型化した「要点抜出読み」や「要点集約読み」の活動により、段落と段落のつながりを意識し、重要語句を見極める力がついた。
- サイドラインを引く目的を明確にして児童へ指導したことにより、サイドラインの有用感について、肯定的な考えをもつ児童が3年生以上各学年増加し、83%以上になった。
- 児童の考えを子閏させる方法として、ペア交流を話型に沿って行うことで、わかりやすく伝え合う力の素地を作り、全体交流への自信や根拠をもつことにつなげることができた。さらに、全体交流で発達段階に応じて形態を工夫し、児童同士が意見を精査し、まとめていけるような場をつくることもできた。
- 話し方・聞き方の掲示をしたことで、話し手や聞き手を意識しながら、交流することにつながった。
- 4年生以上で行った学力調査問題の解答結果からも、各学年で正答率の上がった児童が多く見られた。保護者に行ったアンケート結果でも、「読書が好きか」、「音読が好きか」などの各項目で、「できる」という評価に好転した児童が多く見られた。
その他 特記事項
平成30年11月16日(金)午後
本研究の発表会を本校で実施予定です。