教育研究グループ支援(研究成果報告)
学級会指導過程研究会
研究テーマ
- 主体的、対話駅、実践的な学級会指導過程の工夫
研究期間:平成31年4月1日 から 平成31年3月31日まで
研究結果の概要
Ⅰ 研究の概要
学校現場では、学級会の指導に関する課題として、以下のことが上げられている。
本研究は、事前の活動、本時の活動、事後の活動における指導と各活動の関連を図ること基づき、課題の解決を図るために進めてきたものである。
Ⅱ 研究のコンセプト
「学級会の話合いを上手にさせたいという本時の活動のみに重きを置いていないか。」「話合いのテクニックの指導に向かっていないか。」学級会は、「事前の活動」「本時の活動」「事後の活動」で成り立っている。その指導過程通して、社会、集団の形成者としての「見方・考え方」が働き、よりよい人間関係を築き、よりよい学級・学校生活を創る自主的・実践的な態度がはぐくまれていくものである。単発的な指導、部分的な指導ではなく、指導過程を見据え、活動間のつながりを捉えた指導観をもつ必要がある。つまり、特別活動の方法原理である「なすことによって学ぶ」を指導者と児童が共有することが重要となる。
Ⅲ 研究のコンセプトに基づく検証
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学級会の学習過程表の作成
学級会のオリエンテーションを各学級において行った。本時の活動となる話合いが話合いの計画を立てる事前の活動、決めたことを実践する事後の活動とのつながりの中で成り立っていることを「学級会の学習過程表」の作成を通して可視化し、実践を通してその把握を体感させた。 -
合意形成を進める活動関連図の作成と検証
合意形成が行われた学級会の授業を基に、「事前」「本時」「事後」でどのような指導の要素があったかピックアップした。合意形成が図られる学級会の指導の要素には共通点があり、その要素を配列することにより指導の場面に落とし込み、その成果を把握しようとした。 -
ポートフォリオで学びの蓄積を
児童が成長を実感できよう活動の蓄積を行わせ、振り返りの有効性を把握した。
その他特記事項
学級会の指導を通して、学級会の在り方を教師と児童が実践を通して共有していくことに、児童の自主的・実践的な態度をはぐくむ効果があることが明確となった。添付資料にように視覚化することは、指導過程を捉えやすいことへの一助となっている。