公益社団法人 東京都教職員互助会

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教育研究グループ支援(研究成果報告)

北野小学力向上推進グループ

研究テーマ

研究期間:平成28年4月~平成30年3月

研究結果の概要

情報化やグローバル化、人口知能の進化といった社会的変化が加速度を増し、今後一層社会が複雑化、多様化することが予想される。そんな未来で活躍する児童に、今、身に付けさせたい力として主体的に学びに向かい、よりよく問題を解決する力や対話や議論などの学び合いを通して、根拠を明らかにして自分の考えを伝えるとともに、相手を理解して、考えを広げたり、深めたり、発展させたりしていく力があげられる。
本校では、学校教育目標に「よく考える子 思いやりのある子 明るく元気な子」を掲げ、知・徳・体および感性をそなえた人間性豊かな児童の育成をめざし、全教育活動を通してその具現化に努めている。昨年度より、算数科を通して「思考力・表現力を育てる指導の工夫 —学び合い、練り上げる活動を通してー」を研究主題に掲げ、研究を深めてきた。児童が自ら課題を見つけ、自ら考える主体的な問題解決とともに、友達と考えを交流し、練り上げる活動を通して、考えを広げたり、深めたりしながら、よりよく問題を解決する思考力・表現力を育てることをねらいとしている。成果として、問題解決型学習を通して、既習を活用しながら自力解決できる児童が増えてきた。また、自分の考えを図・数・式・言葉で表そうとする姿が見られるようになった。指導者もねらいに応じた学び合い・練り上げの方法を工夫し、児童に考える視点を意識させるなど授業改善に努めることができた。しかし、集団検討の場で根拠を明確にしながら自分の考えを表現したり、友達の意見と自分の意見を共有し、それぞれの考えをつなげたりすることにはまだ課題が残っている。
そこで、今年度も学力向上グループを中心に研究を継続し、児童が課題に意欲的に取り組み、自らの考えをもって積極的に表現しながら、学び合い・練り上げ活動を充実させ、思考力・表現力を身に付けさせたいと考えた。

その他特記事項

(1)目指す児童像
問題解決型学習を通して、言葉や図・数・式・表・グラフなどを用いて分かりやすく表現し、伝え合うことができる子
低学年分科会 中学年分科会 高学年分科会
具体物・言葉・図・数・式などを用いて考え、進んで表現できる子 既習の学習を使って、自分の考えを分かりやすく説明し、伝え合うことができる子 既習の学習を活用し、筋道立てて考え、表現し、伝え合うことができる子
(2)育てたい思考力・表現力

課題を見いだす力
自分で考えたいことや知りたいことを見付ける。

解決の方法や結果を見通す力
解決の方法について計画や結果の予想を立てる。

筋道立てて考え、表現する力
根拠を明確にして筋道立てて考え、簡潔・明瞭・的確に表現する。

よりよい解決方法を求める力
手際のよい方法、いつでも使える方法にまとめていく。

学びを振り返る力
解決の過程を振り返って考えを深める。

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