教育研究グループ支援(研究成果報告)
足立区立保木間小学校
研究テーマ
- よりよい生き方を目指す児童の育成
~自己を見つめ、他者との関わりを深める道徳科の指導~
研究期間:令和3年4月6日から令和4年3月16日まで
研究結果の概要
児童の実態や校内の指導上の課題を分析した結果から、研究主題を「よりよい生き方を目指す児童の育成〜自己を見つめ、他者との関わりを深める道徳科の指導〜」とした。
研究主題に迫るための研究仮説を『「自己を見つめる」ための手立てや、「他者との関わり」における手立てを工夫することで「よりよい生き方を目指す児童の育成」につながるのではないか。』と設定した。講師を招聘して、指導法についての講演を受けて研究授業を6本行った。
- 第1回 7月7日(水)第5学年 主題名:自分の長所をもっと伸ばして A〔個性の伸長〕
- 第2回 10月21日(木)第2学年 主題名:分けへだてのない心 C〔公正、公平、社会正義〕
- 第3回 11月24日(水)第4学年 主題名:本当の友だち B〔友情、信頼〕
- 第4回 12月22日(水)第6学年 主題名:思いを受け継いで生きていく D〔生命の尊さ〕
- 第5回 1月26日(水)第3学年 主題名:自分の学級のよさを見つめて C〔よりよい学校生活、集団生活の充実〕
- 第6回 3月16日(水)第1学年 主題名:ともだちのために B〔友情、信頼〕
研究授業では、「自己を見つめる」「他者との関わり」の2点を共通したテーマとして設定し、指導法の工夫に取り組んだ。
「自己を見つめる」ための手立て
- 価値理解につながる導入の工夫
- 教材提示の工夫
- 教材理解を生かした振り返りの工夫
- 教材分析表の工夫や活用
- 発問の工夫や精選
- 問い返しや補助発問の計画
「他者との関わり」における手立て - 事前アンケートの工夫や活用
- 構造的な板書の工夫
- ペアや小集団での意見の交流
- 動作化や役割演技など心情を捉える工夫
研究協議や講師からの指導講評により、「発問の練り上げや構成」「児童の発言を生かした授業展開」「児童がより理解を深めやすい板書の方法」「価値項目の押さえを明確にした指導過程」について、学校全体で理解を深めた。
それぞれの教員が日々の道徳授業に生かすことで、児童の「よりよい生き方を目指す」力を育むことにつながった。
道徳の研究を推進することで、児童が変容した。それは、お互いを認めあったり、友達を大切にするようになったりする場面が増えたことである。日々の生活の中での児童の言葉や行動のわずかな変化ではあるが、道徳の研究に取り組んだ成果だと考える。お互いのよさや個性を認めあっていくことは、これからの子どもたちの人生において必要なことだと考える。
今後も児童の実態から自らの授業を見つめ、職員が学び合える環境に感謝し、研究主任を中心に日々研究・研修を進めていきたい。