リラクゼーション法
「体の力を抜いてください」と言われても、人はなかなかリラックスができるものではありません。ずっと力が入っている状態だと、力を抜くことが難しくなってしまいます。
では、どのようにリラックスをしていくのでしょうか。心理士たちが多く用いているのはリラクゼーション法というものです。リラクゼーション法とは、自律神経に働きかけ、心身の緊張を緩和していく目的で行われるものです。その中には、自律訓練法、漸進的筋弛緩法、呼吸法、瞑想法、バイオフィードバック法など多くの方法が提唱されています。
リラクゼーション法は、身体的な不調や、不安などの精神的負荷を軽減するだけではなく、ストレスの軽減、健康増進にも良いとされています。
その中でも呼吸法は、時間や場所を問わずに実践することができます。
対策
【呼吸法とは?】
呼吸法とは、「息を鼻から吸い、口から吐く」という動作を、意識的に腹式呼吸で行うことにより、リラクゼーション状態を促す方法です。呼吸は、人間が生きていくうえで必ず行っているものですが、不安になったり、焦っていたりすると、呼吸が乱れていきます。それを整えることで、気持ちを落ち着かせることを目的としています。
少しやり方をお伝えします。
【呼吸法の準備】
- 呼吸法を行う際は、できるだけ落ち着いた環境を作りましょう。
- 締め付けが強いベルトや時計、マスクなどは外しましょう。
- 椅子に座っている場合は、椅子に深く腰掛け、背もたれは使わないようにして座りましょう。
【呼吸法の実践】
呼吸法は「腹式呼吸」が基本となります
- おへその下に両手を当て、鼻から空気を沢山吸って、お腹に息を入れていきます。
(当てている手が動くくらい息を吸えると良いです) - 口から息をゆっくり吐きましょう。
(ポイントは出来るだけ長くゆっくり息を吐ききることです) - これを5~10分ほど繰り返します。
【腹式呼吸が難しいときは・・・】
- 体に力がはいりすぎているかもしれません
→腕をぶらぶらとさせて力を抜いてみましょう。 - 姿勢を変えてやってみる
→座っていて難しいときは、仰向けでやってみましょう。 - 10回など、回数を少なくして始めたり、慣れてきたら徐々に時間を延ばしてみましょう。
慣れないうちは、行うのが難しかったり、整えにくかったりすることもあるかもしれません。また、他のリラクゼーション法もありますし、それだけでは対処しきれないことや、不安が続く場合は、カウンセリングなどで取り扱ってみてもいいかもしれません。職場外に設置された、こころのケアの専門家による「こころの相談」を上手に活用いただければと思います。
参考ウェブサイト
厚生労働省 こころもメンテしよう