コスパの良いコーピング(ストレス対処法)

皆さんは「ストレスコーピング」という言葉をご存じでしょうか。
ストレスコーピングとは、個人が心理的な負担感を減らすために行う行動のことです。
私たちは、日常生活の中で様々なストレスに晒されています。ストレスが強いと、不安感や、緊張感などの心理的反応や、頭痛、腹痛、不眠などの身体反応が生じてきます。
そのため、ストレスにうまく対処していくために、ストレスコーピングが大切です。
コーピングは大きく分けると、問題焦点型、情動焦点型の2つに分けられます。
問題焦点型
ストレスとなっている問題に直接働きかけ、問題解決を図る対処法
例:業務過多であれば業務量の調整を上司に相談する、苦手な人と距離をとる等

情動焦点型
状況を変化させるというより、不快な感情を軽減する対処法
例:嫌なことから距離をとるために、友人と旅行に行く、趣味の時間を増やす等

実際に解決できるストレスであれば、前者の問題焦点型を使うと良いですが、解決までに時間を要するものや、そもそも解決できるエネルギーがないときなどは、情動焦点型をうまく活用すると良いでしょう。
また、ストレスコーピングは質より量と言われています。例えば、旅行がコーピングとなるとしても、平日にはなかなか行くことはできないですし、お仕事中に抜け出すことも難しいでしょう。そのため、できるだけ日常的に取り入れられる手軽にできる"コスパのよいコーピング"が求められます。
リラクゼーション法や、趣味のことを考える、推し活のことを考えるだけでも有効です。トイレに行きがてらストレッチを行う、2〜3分ぼーっとする、お昼休みに1人になれる時間を作るなどもいいかもしれません。できたら、5分以内に行えるものをたくさん用意しましょう。
とはいえ、ストレスが何かわからない、何をすればいいのかわからない、自分に合うストレスコーピングが見つからない、などのときには、1人で抱え込まずにカウンセリングなどを利用し、相談してみましょう。職場外に設置された、こころのケアの専門家による「こころの相談」を上手に活用していただければと思います。