リフレッシュ方法を選ぼう

梅雨も早々に明け、気温が35℃を超える猛暑日が連日続くようになりました。すっかり夏の季節です。みなさまはいかがお過ごしですか?
子どもたちと同じようにお休み、というわけにはいかなくとも、先生方も夏季休暇の過ごし方について考えはじめる時期ではないかと思います。旅行の計画を立てる方もいれば、海水浴やアウトドアを予定したり、部屋でのんびりと読書や映画などを楽しんだり、様々な選択肢があります。しかし、それぞれの過ごし方に良さはありますが、時には「たまにはいつもと違ったことをしたほうがいいのでは…?」と考えることもあるのではないでしょうか?
もちろん、いつもと違うことに挑戦してみるのは大切ですが、休日の楽しみ方は性格的な傾向やその時の状態にあったもの、という観点で選んでいくことをお勧めします。
性格傾向について、代表的なものでは「外向性」と「内向性」があります。一般的にはコミュニケーション能力と共に語られることが多いですが、性格について研究した心理学者のアイゼンクは、脳の働き方という観点からこれらの概念を提唱しました。
まず「外向性」は、たくさんの刺激を受けたほうが脳の働きがよくなりやすい傾向のことを差します。この傾向がある人は刺激を欲するため、人と活発に話したり、新しい場所に積極的に出かけて行ったりすると言われています。
反対に「内向性」は、少しの刺激でも十分に脳が働くことを指します。この傾向がある人は、刺激が多すぎて疲れてしまわないよう、活動を控えめにする分、身の回りの小さな変化を大切にしたり、自分自身の気持ちを味わったりしやすいとされています。
こうした傾向をもとにリフレッシュ方法を考えると、「外向」の傾向が強いなと感じる方の場合は、家の中で静かにしているよりも、積極的に外に出て人と関わったり新しい体験をしたりしたほうが、その後の活動でも生き生きとできるかもしれません。
一方で「内向」の要素が多いと感じる方の場合は、未知の世界に触れるよりも慣れ親しんだ環境で、自分自身の声に耳を傾けるほうが、心がさっぱりすると想像できます。
また性格的な傾向以外にも、今の自分の状態というものも重要です。やりたいことができず、不満やフラストレーションが溜まり、抑えてきたエネルギーが溢れ出てしまいそう…!であればいつもよりも活動的な方法が向いているかもしれません。それとは別に、いつもよりもやる気や元気がないな…、と感じる場合は、無理に外へ出歩くよりもエネルギーを回復するような、のんびりとしたリフレッシュ法のほうが合っていると言えます。
その時の流行や周囲からおすすめなどにより、普段とは異なる休日の過ごしてみようとすることは素敵なことですが、結果的に無理をすることになり心身ともに疲弊してしまっては、QOLが下がってしまいます。充実した休日を過ごすためにも、ぜひ自分の傾向と状態を踏まえつつ、自分自身とよくよく相談しながら 、あるいはこころの相談を利用通して心理士と一緒に考えることで、過ごし方を選ぶことから楽しむのはいかがでしょうか?