公益社団法人 東京都教職員互助会

文字サイズ変更
トップページ > 東京都教職員総合健康センター > すぐに涙が出てしまう

東京都教職員総合健康センター

すぐに涙が出てしまう

泣きたくないのに泣いてしまう、涙が止まらなくなってしまうことはないでしょうか。自分の意見を言うだけで涙が止まらない、みんなから注目されると涙が流れてしまうということに困っている方がいらっしゃいます。泣くのは恥ずかしい、情けないと思うこともあるかもしれませんが、実際には、泣くことは重要な行為でもあります。

では、涙が出るときに、どのような体の働きがあるかを考えてみましょう。

「すぐ涙がでる状態」は「ストレス状態」であると言い換えることができます。ストレス状態は、交感神経が優位な状態(戦闘モード状態)であり、些細な刺激にも過敏に反応してしまいます。そのような状態のときに涙を流すと、どうなるでしょうか。交感神経が優位な状態から、副交感神経(リラックスモード)が優位な状態へシフトします。つまり、泣くことは、体が自然に行う心身のバランスをとる行動ともいえるでしょう。 それ以外にも、感情の表出が難しい場合や、過去の経験、共感性が高い方などは、涙が出やすい傾向にあります。このように、性格の一部として涙が出やすい場合もありますし、過度なストレスや負担感が影響していることもあります。悲しくもないのに涙が出るなどの場合は、精神的サインと捉えてもよいでしょう。

では、涙が出てくる自分を改善するにはどうしたらいいでしょうか。

一番のコツは、涙が出る自分を無理に抑え込まないことです。 泣かないようにしようと思うと、より焦ってしまい、涙が止められなくなります。涙が出てくるのは、心身がバランスを保とうとする働きであり、無理に止める必要はありません(あくびを止めろといっているようなものです)。むしろその状態を受け入れたうえで、落ち着く行動をしてみたり、深呼吸やストレッチなどをしていきましょう。ほかのことを考えたり、外に出て空気を吸うのもいいかもしれません。

疲れがたまっている場合は、睡眠時間を確保したり、食事を3食とること、好きなことをする時間を作ることも有効です。いつもは何も考えずにしている入浴でも、「疲れたからゆっくり休もう」と思って入浴するだけでもストレスの低減には有効とされています。

上記の方法でも対処できない、自分に合う方法が見つからないなどのときには、1人で抱え込まずにカウンセリングなどを利用し、相談してみましょう。カウンセリングで自分と向き合うことで、認識していないストレスを自覚したり、一緒に対処法を考えることもできます。職場外に設置された、こころのケアの専門家による「こころの相談」を上手に活用していただければと思います。

このページのトップへ