生きづらさと生きる
現代社会では、個人の自由や過度な自己表現、SNSなどにより、自己と他者を比較しやすい環境にあるといえます。きらびやかな世界と比較し、葛藤や苦しさを抱える人も数多くいます。生きづらいと感じる自分に対して、さらに自己嫌悪になる方もいると思います。
人は自分とは違うものや、理解ができないものを恐怖の対象とみなし、排除しようとする傾向があります。「多様性」という言葉は広まってきましたが、本当の意味での受容はできていないのかもしれません。
では、生きづらさとともに生きるには、どのようなことを意識したらよいでしょうか。
生きづらいと感じるとき、以下の方法を意識してみてください。
- 他人と無理に合わせようとしない
- 休息を取る
- 自分の思考パターンを客観視する
- 自分を受け入れる
- 身近な人に話を聞いてもらう
①他人と無理に合わせようとしない
あくまで、人は人であり、自分と同じではありません。生育環境が全く同じ人はいない為、自分と他人が違うことは当たり前なのです。無理に合わせる必要もなければ、相違点は価値観の相違と捉えていただければと思います。
②休息を取る
情報社会の現代は、情報過多であり、常にいろいろな刺激にさらされています。1人の時間を設け、自分の好きなことをして、労わりましょう。
③自分の思考パターンを客観視する
自分がどのようなときに、どのようなことを考えるのかを客観的にとらえることは重要です。人と関わるときに、常に自分と比べてしまっていないか、完璧主義で人に嫌われないようにしていないか、他者評価に軸を置いていないかなど、検討してみましょう。
④自分を受け入れる
他人の良いところに目を向けられるということは、それだけ人のことを見ているあかしでもあります。そのようなことができる自分のことも認めてあげましょう。また、生きづらさを感じている自分を責めてしまうと、より自責感が強まってしまいます。そのような感情や思考を抱く自分を含めて自分だと受け入れていきましょう。
⑤身近な人に話を聞いてもらう
これを話したら嫌われてしまうかもと思わないでいられる間柄の人に話を聞いてもらい、客観的な意見をもらうことや、愚痴を言うことで、カタルシス効果が得られます。
上記の方法でも対処できない、自分に合う方法が見つからないなどのときには、1人で抱え込まずにカウンセリングなどを利用し、相談してみましょう。カウンセリングで自分と向き合うことで、認識していないストレスを自覚したり、一緒に対処法を考えることもできます。職場外に設置された、こころのケアの専門家による「こころの相談」を上手に活用していただければと思います。













