平成23年8月17日、児童精神科で有名な都立梅ケ丘病院で院長を勤められた市川宏伸先生を招いて、講演会「先生が知っておきたい発達障害」を開催しました。
今年1月開催の講演会が大変好評だったため、同じ内容で場所を変えての開催となりました。
前回に引き続き参加を希望される方もいらっしゃり、大勢の方にご参加いただきました。
医療現場からの症例紹介もあり、すぐにでも活用していきたい、という声が参加者から多く寄せられました。
担任がひとりで問題を抱え込むことが多くなりがちな学校現場ですが、医療・保護者と協力していく事の重要性を実感しました。
参加者アンケート集計(回答数245人)
Q 学校やクラスに発達障害などで気になる子どもがいますか?
「いない」の回答はわずか5名で、98%の回答が「いる」との結果でした。前回のアンケートにおいても、「いる」と回答した数は99%にのぼり、校種に関わらず、ほぼ全ての学校やクラスで、発達障害の心配のある子どもがいるようです。
Q 先生がお困りのこと、又は、何が問題だと思いますか?(複数回答可)
- 対応の仕方がわからない(106名)
- 当該の保護者の理解不足(104名)
- 境界がわかりにくい(92名)
- 社会的な支援・連携が十分でない(67名)
- 教職員同士の協力が不足(46名)
- 他の保護者の理解不足(44名)
1.と2.については、自由記載の感想や、前回実施したアンケートでも回答数が多い2項目で、多くの教員の頭を悩ませている問題であるようです。
その他の回答では、
- 発達障害の子どもが複数いると、個別支援に時間が割かれ、一斉指導が進まない。
- 保護者の理解ばかりではなく、周りの児童・生徒の理解がえられない。
- 保護者・本人とともに、将来のビジョンを描き、指導につなげていくこと。
といった声がありました。
講演会スライド
市川先生のご厚意により、講演会で使用したスライド資料を講演会に参加できなかった会員の皆様も閲覧できることになりました。会員専用ページにPDF形式でファイルで 保存してありますので、関心のある方はご覧ください。