公益社団法人 東京都教職員互助会

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教育研究グループ支援(研究成果報告)

自ら研究会

研究テーマ

研究期間:平成25年4月 から 平成26年3月まで

研究結果の概要

今年度は、昨年度の教員に対する意識調査の結果をふまえて、児童・生徒の学校規範(学校のきまり)についての調査研究を行った。
調査は、質問紙法により、都内公立小・中学校の児童を対象に、平成25年11月~12月に実施し、866名の児童・生徒(小学校第5学年501名、中学校第2学年365名)から回答を得て、集計・分析した。
調査の結果、以下のことが明らかになった。

  1. 児童・生徒の学校規範(きまりを守ろうとする)意識はおおむね高いことが分かった。特に、「公共物を大切にすること」や「遅刻をしないこと」、「係や委員会の仕事に責任をもつこと」、「教室などの使用のきまりを守ること」、「困っている友達を助けること」などの意識が高い。他方、意識が低かった項目は、「授業中の私語はよくない」、「学校のきまりは必要」、「携帯電話やスマートフォンの持ち込み」、「廊下を静かに歩く」などであった。
  2. 実際の行動については、意識と行動ではやや異なる結果が見られた。行動において、小中共通によく守っているとの高い回答率をえられたのは、「給食のあいさつ」、「先生や友達にあいさつをする」、「ルールを守って遊ぶ」、「学校のきまりを守る」などであった。また、小中共通して守られてないと回答した割合が高かった項目は「手洗いやうがい」、「困っている友達を助ける」、「遅刻をしないこと」、「悪いことをした友達を注意する」などであった。小中の比較では、「時と場に応じたあいさつ」について中学校の回答率が高かった。
  3. また、学校規範(学校のきまりを守ろうとする)意識と実際の行動の差を比較した。意識と行動のずれが大きいのは、小中共通では「授業中の私語」、「チャイムで着席する」、「遅刻をしないようにする」、「友達が悪いことをしたら注意する」であった。

これらの結果から、小学生及び中学生の学校規範(学校のきまり)に対する意識と実際の行動について傾向を見ることができた。今後さらに、授業に集中して取り組むことができるようにすることや、友達とのよい関わり方への働きかけ、集団生活を円滑にするためのルールの徹底などについて検討し、より効果的な指導の在り方について考察を深めていく。

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