公益社団法人 東京都教職員互助会

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教育研究グループ支援(研究成果報告)

東大和市立第二小学校

研究テーマ

研究期間:平成26年4月1日 から 平成27年3月31日 まで

研究結果の概要

1.研究主題設定の理由

「考えを深め合う子の育成~かかわりを大切にした授業を通して~」を研究テーマとして掲げて2年目になりました。上記のテーマを設定するにあたり、二小の児童がかかえる課題やどのような児童に育って欲しいかについて話し合いました。話し合いの結果、言葉を大切にする必要があるということ、及び友達の意見を聞いて考えを深めていくことが何より大切ではないかという意見が多く出ました。
「言葉」と「表現」を積極的に意識できるようにするため、これまでの読解方法に加えて一文一文、一語一語を丁寧に読み込んでいく一読総合法を積極的に取り入れました。その際、自分の考えを詳細に書き込めるワークシートを作成して子供達が自分の思考を明確化できるように工夫しました。一つの文章、一つの言葉のもつ表現の大きな意味合いを発見する喜びから、児童が文章を読み解く面白さに気づけるようにしました。その上で友達の意見をしっかりと聞き、考えを広げたり深めたりする授業を目指したいと考えました。そこで、本校では昨年度から上記の研究主題、上記の手法を用いて研究に取り組むことにしました。
通級学級であるくぬぎ学級では、サブテーマのかかわり合いを大切にという視点を念頭におき、「自立活動」を中心に、話し合いや協力を取り入れた活動で研究に取り組むこととしました。

2.まとめ

ここまでの全体の成果として次の二つが挙げられます。
めあての1つだった「言葉」に注意深く着目し、その言葉や表現が文章中でどのような意味や役割をもっているかということについて敏感に気づくことができるようになりました。また、倒置法や比喩、擬人法等といった特別な文法表現を探し出し、なぜそこでこの表現が用いられるかについて考えられるようになりました。
また、ワークシートに書き出した自分の考えや気づきを積極的に発言できる児童が大幅に増えました。さらに、友達の発言につなげたり、違いをあきらかにしたりする児童も増えました。その中で自分の考えや発言が変化したり発展したりすることを楽しむことができるようになりました。
このような児童の変容を目の当たりにし、考えを深め合う児童にだんだんと育っているのではないかという手ごたえを感じています。
意見を活発に出し合うためには、何よりも安心して話し合い、聞き合える学級学年づくりが欠かせません。それは講師である白梅学園大学の白須富夫先生からも重要な素地として何度も指導を受けたことでもあります。安心して意見をぶつけ合える授業は児童にとっても非常に楽しいものとなる。今後も学級・学年・くぬぎ学級等全ての場面において話し合いができ、考えを深め合える授業づくりを目指していきます。

【その他】

平成27年1月30日東大和市教育委員会教育課題研究指定校として、研究成果を発表した。

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