公益社団法人 東京都教職員互助会

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教育研究グループ支援(研究成果報告)

八王子市立宇津木台小学校

研究テーマ

研究期間:平成26年4月3日 から 平成27年3月3日 まで

研究結果の概要

平成24年度、25年度八王子市教育委員会研究指定校の研究成果の上に立ち、平成26年度も『聴き合い学び合う授業の創造~学校・地域・子供をつなぐ「学びの共同体」づくり~』をテーマとした校内研究が、同僚性の構築と教師の専門性の向上をねらいとして展開された。
校内研究を学校経営の中核に置き、「一人一研究」、「全教員による授業研究」、「コの字型やグループ学習による授業形態の導入」など、従来の校内研究とは異なる手法を取り入れながら、一つ一つの授業研究を丁寧に行ってきた。
今年度は、26名の教師による授業研究が、全体授業9回、分科会別授業11回、VTRによる授業研究6回と様々な形態の中で実施された。それぞれの授業を創り出すための指導案の検討もさることながら、授業後の研究協議会でのテクストと子供のかかわり、子供同士のつながり、個々の子供の学びの事実などが深く交流された。研究協議会における一人一人の教師の語りのなかに、一人一人の子供を大切にするという視点が豊かに含まれていた。
6人の外部講師からは、11本の授業について詳しく見ていただき、研究協議会のなかで、授業のデザインや教師の「聴く、もどす、つなぐ」の在り方、ジャンプのある学びの設定の仕方、子供の学びの見取り方など、きわめて重要な指摘を具体的にいただくことができた。授業研究にかかわる研究者や実践家から提起される課題は、本研究を継続的に深めていくうえで、不可欠なものとなった。
研究内容としては、低学年の算数の授業において、ジャンプのある課題を見出し、数量のおもしろさに気づかせる授業、テトロミノを使って多様な四角形を構成する授業など、文字通り子供たちが夢中になって授業に取り組む姿を見事に創り出していた。一方、国語科の文学の授業については、文学教材への向き合い方や文学の世界を味わうことの意味、子供がテクストをどのように丁寧に読み、互いの意見の違いを尊重しながら読み進んでいくのか等々、従来の国語科教育の在り方を乗り越える視点について、まだ十分な協議が進んだとは言えず、大きな課題として残される結果となった。

【その他】

互助会の支援も含め以下の外部講師を招聘することができた。
佐藤学先生(学習院大学教授)、秋田喜代美先生(東京大学大学院教授)、庄司康生先生(埼玉大学教授)、七木田文彦先生(埼玉大学准教授)、杉山二季先生(東京大学特任助教)、印南圭子先生(元青梅市立第二小学校長)

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