教育研究グループ支援(研究成果報告)
九段小学校研究会
研究テーマ
- 自ら考え、進んで行動する心豊かな九段の子の育成 ~全教育活動を通した道徳教育の推進と道徳授業の工夫~
研究期間:平成26年4月1日 から 平成27年3月31日 まで
研究結果の概要
研究のまとめ(成果と課題)
- 各教科等の学習と道徳教育の全体計画との関連、指導の内容及び時期に配慮し両者が相互に高め合うことを目指し別葉を作成した。本校の重点項目、低・中・高学年の重点項目との関連も明らかにして各教科等の指導に取り組むことができた。
- 日頃の道徳教育をどのように行うかをきちんと押さえ、道徳の時間に補充、深化、統合という意図をもって授業を構想することができた。全教育活動を通しての道徳教育を意識し道徳の時間のねらいの設定や指導の工夫を行うなど特質を踏まえた指導を一層心がけるようになった。
- 全学年共通の手だて、工夫として(話し合いの工夫・表現活動の工夫・板書を生かす工夫)とした。その他、低学年は(資料提示の工夫)中・高学年は(発問の工夫)を挙げ道徳の時間を充実させることにした。教師が明確な価値観・児童観・資料観をもって資料分析を行い発問構成を考え指導方法・指導内容・学習形態を検討することが、授業を魅力あるものにし児童の考えを深めることにつながることが分かった。
- 日常的な取組では異学年交流(縦割り班活動)異年齢交流(幼小連携)に力を入れた。本校の特色ある教育活動の中心となる活動である。幼稚園と小学校の交流は10年以上前より取組が続けられている。今年度はさらに心を豊かにするポイントを明確にもち、意図的・計画的に継続して取り組むことができた。児童の自尊感情、自己肯定感を高めるために大変有効な活動となった。
- 1年間を見通して、すべての教育活動で心を豊かにすることを目指し「九段小の12か月」を作成した。学校行事並びに各学年の様々な活動等に必要な準備や留意点を月ごとに1ページにまとめ、各活動に心を豊かにするポイントを記載した。心を豊かにするポイントを指導者が意識することは道徳教育の推進につながった。
- 今後は、道徳教育の全体計画・年間指導計画に従い、各教科、道徳の時間の特質を押さえた道徳教育の計画を踏まえて着実に進めることが課題となる。それらの内容が児童の実態にあったもので児童の心を育てる活動になっていることを確認しながら、常に改善に努め見直しをする。また、より一層児童が主体的に取り組めるよう指導の工夫を重ねる。文部科学省「私たちの道徳」、東京都教育委員会「東京都道徳教育教材集」の効果的な活用を引き続き検討する。