教育研究グループ支援(研究成果報告)
東大和九小研究グループ
研究テーマ
- かかわり合いを大切にし、気づき、考え、表現する子の育成~言語活動を通して~
研究期間:平成26年4月1日 から 平成27年3月31日 まで
研究結果の概要
1.学校の特色を生かした人権教育の推進
人権教育の全体計画と各学年の人権にかかわる年間指導計画をもとに、人権教育プログラムを活用して、人権教育の視点を明確にした「取組モデル」を作成した。
「取組モデル」をもとに、研究授業を通して、実践、評価、工夫・改善に努めてきた。「取組モデル」とは、各教科(体験的な活動)と道徳(心情・態度)を関連づけ、言語の力(国語・言語活動)でつないだプログラムのことを指す。
各教科等 (体験的な活動) |
言語の力 (国語科・言語活動) |
道徳 (心情・態度) |
---|---|---|
みんなにやさしい町(見学) ~身の回りのユニバーサルデザインを探す~ |
調べたことを伝える (手話でコミュニケーション) |
道徳「オトちゃんルール」 思いやり、親切、助け合い |
「地域の人のためにできること」 | 討論(話し合い)する |
道徳「ノンステップバスでの出来事」 公正・公平 |
あいさつリレー運動 |
あいさつ標語を考える (スクールガードの方々との交流) |
道徳「ありがとう集会」 尊敬感謝 |
2.人材育成(人権感覚に敏感な教職員を目指して)
-
研究・研修
- 人権教育の視点による研究授業・協議・講師の指導助言
- 服務事故再発防止研修会(体罰防止)
- 人権課題関連施設見学(ハンセン病資料館)
-
人権ミニ研修
- 人権教育プログラムの活用(月1回)
- 「見直しましょう あなたの人権感覚」チェックポイント
-
特別支援教育
- 特別支援教育の視点で、児童一人一人に寄り添った指導や支援活動
- 特別支援学級(本校設置校)の理解教育
- ユニバーサルデザインの視点による授業づくり(講師招へい)
-
研究発表会
- 平成27年1月21日実施・全学級授業公開、研究発表、講師講演
-
地域ぐるみの人権教育
- 人権ポスターのモノレール内掲載(児童作品15点)
- 小中一貫校五中学区の共通の取組(あいさつ運動)他
3.成果及び課題
-
成果
- 言語の力を軸に、教科等のねらいに人権教育の視点を明確にした授業づくりを充実させたことで、児童の自己肯定感や自尊感情が高まってきた。
- あいさつリレー運動等の日常的な取組を全校一斉に継続的に実施してきたことで、笑顔であいさつを交わす場面が増えてきた。また、地域の方から、「進んであいさつをしてくれて、とても気持ちがよい。」と褒めていただく機会が多くなった。
- 毎月1回の人権ミニ教員研修会の充実に加えて、フィールドワークとしてハンセン病資料館の研修等を計画的に実施したことで、教員の人権感覚にさらに磨き養うことができた。また、人権感覚に敏感な教職員を目指してきたことで、児童一人一人を尊重し、認め、褒めるという意識に変わってきた。
-
課題
- 人権感覚は摩耗することを肝に銘じて、これからも、人権課題に気付き、正しく理解し認識を深めていくことで、偏見や差別意識を解消することに取り組む。