ふれあい感謝状21受賞者 活動報告
東京都立小平特別支援学校 校長 阿部 智子
小平特別支援学校は肢体不自由教育部門と病弱教育部門を併置する、東京都多摩北部地域を広く通学区域とする特別支援学校です。東京2020パラリンピック大会における「火ノ玉ジャパン」の活躍もあり、近年パラ・スポーツとして広く知られるようになったボッチャですが、本校では、平成24年度からボッチャ部を立ち上げ取り組んできました。
国際大会・パラリンピックレベルの競技において、唯一、重度障害児・者が参加できる競技です。障害によりボールを投げることができなくても、勾配具(ランプ)を使い、自分の意思を競技アシスタントに伝えることができれば、参加できます。そのため、児童・生徒はモチベーションを高くもって活動しています。今般の「第6回全国ボッチャ選抜甲子園 優勝」「第7回全国ボッチャ選抜甲子園 第3位」の成績は、更に全校児童・生徒の自信と誇りとなり、活動意欲や代表を応援する気持ちの高揚につながっています。
令和3年度、小平特別支援学校は創立70周年を迎えました。コロナ禍の影響で来賓を招いての式典はできませんでしたが、校内で記念祝典を行うとともに、肢体不自由教育部門、病弱教育部門挙げて、ボッチャのチーム戦、個人戦を、同時双方型のリモートを使いながらリーグ戦として行いました。
ルールも障害の程度に合わせ工夫し、病弱教育部門は病室の前で、肢体不自由教育部門は各教室やアリーナ(体育館)で、部活動のみならず、全校児童・生徒が真剣な表情で取り組みました。
また、地域・社会における活躍としては、大会での実績などから複数の行政区で生徒が市長に表敬訪問を行い、市のホームページや広報誌に掲載されるなど、公に活躍を認められ、生徒の自己肯定感の向上はもちろん、各地域における障害児・者の理解・啓発という意味でも多大な貢献につなげることができました。今後も、児童・生徒の精神的な成長につなげていけるように指導を充実させていきたいと考えています。