教育研究グループ支援(研究成果報告)
綾水研究会
研究テーマ
- 読み解く力をつけるための指導法の工夫
研究期間:平成25年4月1日 から 平成26年2月5日まで
研究結果の概要
本研究グループでは、読み解く力を付けるための指導法の工夫というテーマで研究をした。
読み解く力を、文章や図表等から必要な情報を読み取り、それらを整理し、自分なりに理解、解釈したことを自分の言葉で表現する力と定義付け、それを付けるために授業を通して実践的に研究を進めた。
低学年では、「内語」を育むべく、「語彙を増やす」「黙読での読解」などをねらいとした実践を行った。具体的には、一枚の絵から様々な情報を読み取り、それを基にして作文を書き、友達と読み合う中で、新しい「言い方」や「表現方法」を身に付けていくという実践や、俳句の作成を通して、豊かな語感を育てる実践をした。3年生以上の社会科では、「自分の学び」を重視して、4つの段階を意識した授業を設計し、指導法を工夫した。特に第3段階の指導に力を入れ、自己内対話が活性化するように交流活動を積極的に取り入れるなどの工夫を行った。調べる段階では、課題解決する際に必要な本校独自のテキストを作成し、積極的に活用をした。また、実技教科でもその教科の特性を生かしながら、楽曲や素材、題材のもつ特徴を受け止め、自分なりに解釈した上で表現できるような指導法を工夫してきた。
研究の結果、以下の成果を得ることができた。
- 児童については、2つの資料を関連付けて読み取れる児童の割合が増えたり、理解したことを自分なりにわかりやすく他者に伝える方法が身に付いてきたりした。
- 教師については4つのステップを意識して、授業を組み立てていく中で、児童に学習課題を解決させるための有効な手立てが、共通認識できた。
一方で、以下のような課題も残った。
- 児童に関しては、児童に語彙力や文章読解力、自己内対話力をさらに伸ばしていく必要があること。
- 教師に関しては教師一人一人の授業力を更に向上させるための研修体制の構築などの必要性があること。
今後、さらに研究を深めていきたい。