公益社団法人 東京都教職員互助会

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教育研究グループ支援(研究成果報告)

はなみずき

研究テーマ

研究期間:平成27年4月9日 から 平成28年3月30日 まで

研究結果の概要

グループ「はなみずき」は、平成19年4月1日に開級された情緒障害等通級指導学級の教職員(教諭・時間講師・指導補助員)で構成されている。

平成28年4月から「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が実施される。この法律には、障害のある方から何らかの配慮を求める意思の表明があった場合には、負担になり過ぎない範囲で、社会的障壁を取り除くために必要で合理的配慮を行うことが求められると定められている。特に地方公共団体である学校は、合理的配慮を行う義務が課せられている。

一方、中学年以上で学習につまずきがみられる児童を調べていくと、1年生の文字学習で「特殊音節」が身についていないという研究結果もある。「特殊音節は、読みの中でも基本中の基本であって、ここでつまずくということは、国語領域に留まらず、他の領域においても、さらには、日常生活にいたるまで支障をきたすといっても過言ではない。」と、多層指導モデル(MIM)を開発した海津亜希子は言っている。(2008年)1年生の文字指導の段階で「特殊音節」を読めるようにすることは、その後の児童の学びを支える上で、大変重要である。

MIMによる文字指導は、読み書きに困難を示す児童にとっても、学習につまずきが見られやすい発達障害の児童にとっても、グレーゾーンの児童にとっても、早期に、指導・支援を受けることができる、正に「合理的配慮」の視点に立った指導方法であると、私たちは考えた。

MIMの指導方法は通常の学級における活用を想定して作られたものであるが、特に東京都では、通常の学級担任による指導よりも、通級指導学級において特殊音節につまずきのある児童の指導に活用されることが多い。しかし支援を必要としていても通級指導学級に通っていない児童はまだ多く、「特殊音節」につまずいている児童に早期に対応することは、その児童の今後の学びを支える上でとても重要である。

そこで私たちは、通常の学級担任の協力のもと、平成26年度から情緒障害等通級指導学級設置校の通常の学級の1年生に向けてMIMの実践研究を行っている。本年度は1年生だけでなく2年生児童も対象とした。

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