ふれあい感謝状21受賞者 活動報告
「都市型環境教育の推進」
豊島区立富士見台小学校
教諭 丹野 裕基
児童が住む豊島区には緑が少なく、自然とかかわる機会も限られている。だからこそ、自然との豊かな体験活動を学びの中心に据え、身近にも大切にすべき自然があることや自然とかかわることの魅力を実感できる取組を行った。自然との豊かな体験活動をもとに学習を進めるための手立ては大きく2つである。それぞれの取組を簡単に紹介する。
1.学校ビオトープを中心とする地域の自然環境を理解する活動
→五感を使って自然とかかわり、問題や疑問をつかむことができるようにする。
- ビオトープの継続観察
- 近隣小学校との交流
- ビオトープ観察マップの作成
- 地域の自然環境調査
2.ホタルの育成活動
→数十年前に学区域内の川で生息していたホタルを呼び戻す活動を通して、自然の回生を学ぶ。さらに、ホタルが舞う姿を見たり地域の方とのつながりをもったりすることで学校・地域への愛着を育むことができるようにする。
- ホタルの生態調査
- ホタルの幼虫の育成
- ホタル鑑賞会の実施
現代社会の中で、都市に住む子供が「環境」という、全世界的な課題を学ぶ意義は大きい。しかし、表面的な理解や偏った知識を調べるだけでは、自然が大切で守らなければならないものであるという思いは育たない。よりよい環境づくりや環境保全に配慮した望ましい行動をとろうとする態度を育むためには、自然との豊かな体験活動を通して、その魅力を感じることが大切なのではないだろうか。
ホタル鑑賞会は今年度も実施し、子供たちの祖父母や父母など800名を越える方が参加して下さった。来年度以降も、児童の学びを地域の方にも還元していけるように指導を継続していく。