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東京都教職員総合健康センター

梅雨時期に生じやすい6月病

皆さんもご存じの通り、5月病とは、新生活が始まり慣れない環境下で緊張状態が続いていたのが、ゴールデンウイーク明けに一過性に疲れが出ることにより、学校や職場に行けなくなる状態のことです。

では6月病とは何でしょう。

6月病はもう少し継続的な疲れや緊張状態が続いているときに生じてくるものです。より心身的に負荷がかかっている状態と言えるでしょう。不眠、食欲不振、不安感や焦燥感などが生じてきます。

ではなぜ、6月病になるのでしょうか。

要因として、日照時間が減ること、運動不足が挙げられます。天気の良かった4月と5月から、連日の曇り、雨空、湿気も高く、太陽が出ている時間が減少します。

日照時間の減少は脳のセロトニンという脳の過剰な興奮や不安を抑え、心身ともにリラックスさせる効果がある脳内物質の分泌を減少させてしまいます。また、梅雨の時期は雨も多く、外出が億劫になり、運動量も減少します。運動をしているとセロトニンが分泌されますが、運動不足の時は、セロトニンが分泌されにくくなってしまいます。その結果、よりリラックスできずに、鬱っぽくなることがあります。

では、そのようなときにどのような行動をしたらよいのでしょうか。以下に対策をまとめてみましたので、行える範囲で行ってみてください。

対策

  1. 休息時間や睡眠時間の確保
    心身に不調が出ているときには、いつも以上に休息や、睡眠時間を長めにとるように心がけましょう。
  2. 過ごしやすい環境つくり
    この時期は冷房を付けると寒いが、何もつけないと暑いという難しい気温です。
    除湿やドライモード、扇風機やサーキュレーターなどをうまく活用しましょう。
  3. 運動習慣を取り入れる
    雨が降っていると外出も億劫になりがちですが、買い物などで外に出たときに、少しいつもより遠回りをするだけでもいいので、意識的に運動を行ってみましょう。
  4. ストレスへの対処方法を知る
    深呼吸や、筋肉に力を入れてその直後に弛緩(脱力) させることによって、その部位の力が抜けリラックスしている感じを味わう筋弛緩法や、今という瞬間や体験に注意を向けて、それらをありのままに受け入れるマインドフルネスなどの活用や、趣味の時間の確保、雨の日ならではの楽しみなどを見つけ、億劫さを少しでも減らしていきましょう。

心身のバランスを保つためには、必要以上に負荷をかけないことも大切です。変えられない事象の捉え方を代えてみるのもひとつかもしれません。やろうとしてもうまくいかない、休息が取りにくい、心身の不調が続く場合には、1人で抱え込まずにカウンセリングでご相談ください。こころのケアの専門家による「こころの相談」を上手に活用していただければと思います。

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