診療科
三楽脊椎脊髄センターOrthopaedics centre
センター長挨拶
三楽病院では、私が赴任した昭和61年(1986年)から、脊椎脊髄疾患を最大の専門分野として診療に当たって来ました。なかでも、東大整形外科時代にカナダ・トロント大学に留学して習得した、金属のネジやフックを用いて脊椎の変形を矯正したり、不安定性を治す脊椎インストゥルメンテーション手術を最も得意な分野として様々な難治性の脊椎脊髄疾患を治療し、日本でも最多の経験を持っています。
これと平行して、変形のない単純な腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症に対しては、小切開、低侵襲での除圧術を数多く行い、こちらも良好な成績を得てきました。
最近、高齢化に伴い、側弯(背骨が横に曲がる)、後弯(前に曲がる、腰まがり)、すべり(前後にずれる)などの脊椎の変形を伴う脊柱管狭 窄症や、骨粗鬆症性の椎体圧迫・破裂骨折(骨が弱いために少しの外力、例えば少しつまずいただけで椎体が骨折する)が急増し、後弯変形や脊髄圧迫が強いものも多く、様々な病院から患者さんが紹介されて来ます。また当科で手術を受けられた患者さんからの紹介や新聞、雑誌、インターネットなどの情報で来院される方も増えています。
最近の脊椎脊髄疾患の患者さんの増加により、整形外科外来のみでは十分な対応をすることが難しくなり、脊椎脊髄センターを開設することにしました。これにより「柔軟でスピードのある医療」、「高い専門性と最高の医学的実力に裏打ちされた医療」、「人間性のある温かい医療」を目指しております。スタッフをはじめ、施設や機器の整備を進めるなかでのスタートですが、今後一層の充実を図りたいと考えております。
センターの概要
将来的には手術のみならず、入院でのリハビリ(カイロ、鍼灸などを含む)やブロック治療、外来での脊椎ドック、腰痛予防や治療の啓発活動である腰痛学校などを含めた、脊椎脊髄疾患の総合診断治療センターへの発展を考えていますが、当面は手術的治療を主体とした脊椎脊髄センターとしてオープンいたします。
- 脊椎インストゥルメンテーション手術
- 最小侵襲手術
- バルーン後弯形成術(BKP)
脊椎インストゥルメンテーション手術
脊椎インストゥルメンテーション手術は、三楽病院が日本有数の経験を誇る手術で、高度の変形や狭窄に対する除圧矯正固定術、外傷性および骨粗鬆症性の圧迫・破裂骨折に対する前方または後方からの変形矯正固定術、化膿性脊椎炎や脊椎腫瘍に対する脊柱再建術に適用されます。
他施設では治療できない重篤疾患を高度の技術で治療する この脊椎インストゥルメンテーション技術は、この分野において三楽病院を最も有名にしている手術です。入院日数は3~4週間です。
最小侵襲手術(MIS)
内視鏡や顕微鏡を使用し最小侵襲(Minimal invasive)や低侵襲 (Less invasive)で行う手術であり、椎間板ヘルニアや狭窄症の除圧術に適します。今後、患者様のニーズが増す領域でありますので、今後積極的に拡充していく予定です。
バルーン後弯形成術(BKP)
骨粗鬆症性の椎体圧迫骨折に対し、レントゲン透視下に骨セメントを注入する手術です。その際椎体の中で強固なバルーン(風船)をふくらませることにより後弯を矯正してから骨セメントを注入するものです。早期に痛みの改善が見込まれます。7-8mmの切開を左右に2つ置くことで可能なため最小侵襲です。入院日数は2~3日です。
医師紹介
![](img/orthopaedics_nakao.png)
中尾 祐介なかお ゆうすけ
整形外科部長
三楽脊椎脊髄センター長
卒年
平成11年東京大学卒
専門
脊椎外科
資格
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科指導医
その他
ドクターオブドクターズ選出 ベストドクター
![](img/orthopaedics_sano.png)
佐野 茂夫さの しげお
三楽脊椎脊髄センター名誉センター長
卒年
昭和48年東京大学卒
専門
脊椎外科
資格
医学博士
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科指導医
その他
ドクターオブドクターズ選出 ベストドクター
![](img/sample.png)
半井 宏侑なからい ひろゆき
整形外科科長
三楽脊椎脊髄センター副センター長
卒年
平成24年東北大学卒
専門
脊椎外科
資格
日本整形外科学会認定整形外科専門医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
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(祝日・年末年始除く)